ダイエット中は、カロリー制限や運動などで何かと「辛い」と感じる時期が多いものです。無理をして生活習慣を改めようとすることで、ストレスがどんどん溜まってしまうなんてことも…。
でも、「ダイエットが辛い」と感じてしまうほどの痩せ方は、体内環境や生活習慣を悪化させて、逆に太りやすい体質にしてしまうことをご存知ですか?
今回は、ダイエットが辛いと思ったら見直してほしい「痩せるためのヒント」をご紹介。空腹や体重が減らない時期を乗り越えて、健康的なダイエットを成功させましょう!
ダイエットが辛いと、太りやすくなる
心身に負担の大きい「辛いダイエット法」を続けていると、私たちの体は常にストレスを受け続ける状態になるので、体調不良などの色んな影響が現れてきます。とくに、ダイエットに関して言えば、次のような原因により太りやすい体質や生活習慣に繋がっていきます。
- 呼吸が浅くなる
- 食欲がコントロールできない
- 内臓の働きが悪くなる
呼吸が浅くなる
辛いダイエットにより慢性的にストレスを受け続けていると、脳の一番下の層にある「脳幹」が疲れてきます。この脳幹は、内臓機能や平衡感覚をコントロールする役割をもっていますが、「呼吸」にも深く関わっている部分なので、疲労が溜まって働きが悪くなると、正常な呼吸が行なえなくなります。
呼吸が浅くなると、体内への酸素供給量が低下してしまうので、代謝が悪くなって脂肪燃焼力が落ちて痩せにくく太りやすい体質になってしまいます。
食欲がコントロールできない
過剰にカロリーを制限するような食事方法は、ダイエットの中でも特に「辛い」と感じる痩せ方のひとつ。このような「食欲を押さえ込む」方法では、ストレスがどんどん強くなって、結局は反動で「どか食い」をする原因になります。
ストレスを感じると「コルチゾール」というホルモンが分泌されますが、このコルチゾールには、脂肪を蓄積する働きのほか、食欲を抑制するホルモンである「レプチン」を減少させる作用があります。そのため、食欲のコントロールができなくなって、カロリーオーバーの食事をしていても歯止めが効かなくなってしまいます。
内臓の働きが悪くなる
強いストレスを感じるほどの辛いダイエットは、交感神経を優位にして「自律神経」のバランスを崩す原因になります。交感神経が優位に働くと、胃や腸、肝臓、腎臓といった内臓の機能が低下するので、消化や解毒のチカラが弱まって「消化不良」や「毒素の蓄積」に繋がります。
このような状態では、スムーズな栄養素の吸収が阻害されてしまうので、代謝が悪くなって脂肪が溜まりやすくなったり脂肪を燃焼しづらくなったりする原因になります。
ダイエットが辛い理由を整理しよう
ダイエットが辛いと感じる理由は人それぞれですが、原因の多くは「無理なダイエット法」によるものです。現在自分が行っているダイエットの何が心身にストレスを与えているのか整理することで、現状に適した改善策を見つけていきましょう。
- 空腹
- 好きな食べ物を我慢
- ダイエット食に飽きる
- 体重が中々減らない
- 運動が苦手
空腹が辛い人
炭水化物や脂質などを控えたカロリー制限によるダイエット法では、どうしても「空腹」に悩ませるケースが多くなります。空腹は、ただでさえ食べ物への欲求を強くしますが、ストレスが溜まって食欲のコントロールも効かなくなるので、「空腹が辛い」と感じる人は、次のようなことを意識してみてください。
- 食事量はそのまま
- 低カロリーの食べ物を選ぶ
- 腹持ちの良い食べ物を選ぶ
- 一日の食事回数を増やす
ダイエット中の空腹が辛い人は、無理に食事量を減らして痩せようと考えずに、低カロリーな食品や腹持ちの良い食品を選ぶことで、「摂取カロリーを抑える」ことを工夫してみてください。
また、空腹の時は我慢せずに、軽くお腹を満たすことも大切です。その場合は、一日3食の食事にこだわらず、「一日に5食」(朝・間食・昼・間食・夜)といった具合に、数回に分けて食べるのがおすすめです。もちろん、5食にするなら朝・昼・夜の3食の食事量は減らしてくださいね。
好物を我慢するのが辛い人
揚げ物や脂身の多い肉類、ケーキやチョコレートなどの甘いお菓子は、ダイエットの大敵なので我慢している人も多いはずです。でも、これらの食べ物が大好きな人にとって、我慢することはかなり辛いことだと思います。そんな人は、次のようなことを意識してみましょう。
- 好物は食べてもOK
- 食べる量に注意する
- 食べた後のリカバリー
- 他の食べ物で代用する
ダイエット中だからといって、好きな食べ物を「絶対食べちゃダメ」と制限する必要はありません。揚げ物など高カロリーな食べ物はダイエット中は控えるのがベストですが、どうしても食べたい場合は、一日の摂取カロリーを調整すればOKです。
注意点としては、高カロリーな食べ物は、活動量の多い「朝か昼」に食べるようにして、活動量の少ない「夜」には控えるようにしてください。さらに、次の日の摂取カロリーを抑えてリカバリーすることも大切です。
また、甘いモノが食べたいときは、栄養豊富で糖質や脂質が比較的少ない「おからクッキー・くず餅・ドライフルーツ」などのお菓子を選ぶようにして、おやつが食べれない辛さを軽減しましょう。
※ダイエット中のお菓子については、「おやつが我慢できない人のお菓子7選 – 食べながらダイエット4」で詳しくご紹介しています。
ダイエット食に飽きて辛い人
バナナやキャベツ、おかゆなど、ダイエットに適した食材は沢山ありますが、ひとつの食材ばかり食べ続けていれば、そのうち飽きて「辛い」と感じるのは当たり前です。健康的にダイエットを行なうためにも、偏りのないバランスのとれた食生活を心がけてください。
- 一汁三菜を心がける
- 痩せ効果のある栄養を摂る
- 一品の量を少なめにする
- 期間を決めて行なう
和食の基本である「一汁三菜」を心がけながら、ダイエット効果のある栄養を取り入れて痩せやすい体内環境をつくったり、一品それぞれの量を少なくすることで摂取カロリーを抑えたりする工夫が大切です。
また、主食を置き換えるダイエット法の場合は、期間を決めて行なうか、3食全部を置き換えずに「一日のうち1食だけ」を置き換えることで、極端な栄養制限に陥らないようにしましょう。
体重が減らなくて辛い人
ダイエットをしていると、体重が順調に減る時期もあれば、なかなか減らない時期もあります。早く痩せたいと思っている人にとって、体重が減らない期間は辛いと思いますが、焦りすぎたり考えすぎたりすると、ストレスがどんどん溜まっていくので注意しましょう。
- 体重計に乗りすぎない
- 3ヶ月は続けてみる
- ゆっくり痩せる
体重計に毎日のっている人は、少しの体重増減で一喜一憂してしまいがちですが、体重計に乗るのは「一週間に1回」くらいで十分です。脂肪は軽く筋肉は重いので、単純に体重が減ったからといって、ダイエットが成功しているとは限りません。大事なのは「見た目(スタイル)」なので、あくまで体重計の数値は目安として考えるようにしましょう。
また、リバウンドせずにダイエットを成功させるには、最低でも「3ヶ月」は続ける必要があるという話があります。体重が落ちない「停滞期」は、急激なダイエットをした人に多く見られるものなので、焦らずに自分が辛いと感じないペースで「ゆっくり気長に痩せる」意識をもつことが大切です。
運動が苦手で辛い人
ダイエットを成功させるなら「運動」は無視できませんが、運動が苦手な人にとっては辛い時間でもあります。脂肪燃焼や筋力アップなんて言葉を聞くと、とても多くの運動が必要に思えますが、生活のちょっとした行動を改善するだけでも運動量を高めることができます。
- エレベーターは使わない
- 駅まで歩く
- ウィンドーショッピング
- 正しい座り方をする
- 正しい歩き方をする
普段エレベーターやエスカレーターを利用している人は、できるだけ階段を使うようにしたり、バスや自転車で通勤する人は、たまに駅や会社まで歩いたりしましょう。その他には、目的がなくてもウィンドーショッピングをして運動量を増やすのも効果的です。
また、自分の「歩き方」や「座り方」を見直すことで、骨盤の位置を矯正したりお腹周りの筋肉を鍛えたりすることができます。
※ダイエット効果のある座り方「座りながらダイエット① お腹痩せに効果的なイスの座り方3つ」
※ダイエット効果のある歩き方「歩きながらダイエット① ウォーキングの効果と7つの成功術」
まとめ
ダイエットが辛いと思ったら、今自分が取り組んでいるダイエット法を一度見直してみることが大切です。
もしも、身体的にも精神的にもストレスが強くかかるような「無理なダイエット」を続けているのなら、あまりストイックにならずに「長期的にみて痩せれたらOK」くらいの心持ちでダイエットに向き合ってください。