
ほうれん草は、ポパイでもお馴染みのパワフル野菜です。ビタミンやミネラルなどの体を元気にしてくれる成分がたっぷり含まれていて、緑黄色野菜の代表格ともいえる野菜ではないでしょうか。
そんな栄養豊富なほうれん草には、ダイエットをサポートしてくれる成分が含まれていて、日頃の食事メニューに上手に取り入れることで、ダイエット効果を高めて効率的に痩せることができるんです。
今回は、ほうれん草を食べながらダイエットするときの方法やその効果についてご紹介。ほうれん草は、体に良いだけではなく、女性の美をつくってくれる優秀な野菜ですよ。
ほうれん草ダイエットの効果って?
ほうれん草は、「総合栄養野菜」と呼ばれるほど栄養たっぷりの野菜なので、食べながらダイエットをするときに効果的に取り入れることで、いろんなメリットが得られます。
① 鉄分で、貧血予防
代表的なほうれん草の栄養素といえば、「鉄分」です。鉄分が多い食材としてはレバーが有名ですが、ほうれん草に含まれる量も100gあたり「2.7mg」と、かなり豊富に含まれています。
鉄分は、酸素を運ぶ役割をもっている血液中のヘモグロビンをつくるのに使われる成分です。そのため、鉄分不足になるとヘモグロビンが合成されなくなって、酸素を全身に供給できず貧血状態になってしまいます。
貧血状態では、脂肪を燃やすのに大切な酸素を十分に運ぶことができなくなるので、代謝機能が低下してしまって、「痩せにくく太りやすい」体質へと繋がります。
健康的に痩せるためには、ほうれん草などからきちんと鉄分を摂取することで、ダイエットに理想的な良好な血行をつくっていくことが大切です。
② βカロテンで、活性酸素をやっつける
βカロテンは、人参やかぼちゃなどの野菜に多く含まれる栄養素ですが、ほうれん草にも豊富に含有されています。1日に必要とされるβカロテンの量を、100gのほうれん草だけで40%も補えるとまで言われています。
βカロテンには、優れた抗酸化作用があり、活性酸素が原因となる血管の衰えや内蔵へのダメージを予防して、体内環境を守ってくれる働きがあります。そのため、血行不良や内臓機能の低下によって起こる代謝力の低下を防いで、ダイエットに適した体へと改善してくれる効果が期待できます。
また、このβカロテンは、皮膚や粘膜、目の健康維持などに役立つビタミンAが不足しているときには、ビタミンAへと変換されて補うことができます。
③ ビタミンB群で、体脂肪を予防
ほうれん草は、ビタミンB1やB2、B6といった「ビタミンB群」も多く含んでいます。ビタミンB群は、ダイエットを成功させるために重要な糖質や脂質の代謝をサポートする働きがあります。
例えば、ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える「糖質代謝」、ビタミンB2は、脂質をエネルギーに変える「脂質代謝」を助ける栄養素です。また、ビタミンB6は、「タンパク質の代謝」を助ける働きがあるので、脂肪燃焼に欠かせない「筋肉」をつくるのに役立つ栄養素です。
このように、ビタミンB群を摂取することで、効率的なエネルギー消費が行えるようになって、脂肪がつきにくくなる効果が期待できます。
④ カリウムで、むくみサヨナラ
普段から外食やインスタント食品をよく食べている人は、塩分の摂りすぎで体内の水分バランスが崩れて、むくみやすくなっているかもしれません。そんな人は、カリウムが多く含まれるほうれん草を食べるのがおすすめです。
ミネラルの一種であるカリウムには、摂りすぎたナトリウム(塩分)を体外へ排出する働きがあるので、体内の水分バランスが整えられて、むくみの改善に役立ちます。
効果的なほうれん草ダイエットの方法
ほうれん草に含まれる栄養素を効果的に活用してダイエットするなら、効率よく有効成分を摂取することがポイントです。
ほうれん草を生で食べる
ビタミンB群やビタミンCなどは、熱を加えすぎると壊れてしまうので、サラダなどで生のまま摂取するのが効果的ですが、生で食べる場合は、ほうれん草特有の「えぐみ」が気になる人もいるかと思います。
そういった場合には、りんごやバナナ、パイナップルなどのフルーツと合わせた、「スムージー」にして飲むのがおすすめです。だいぶ飲みやすくなりますし、水溶性ビタミンも無駄なく摂取することができます。
食べ過ぎによる「シュウ酸」による影響
ほうれん草には、「シュウ酸」という成分が含まれているので、、食べ過ぎると体内でシュウ酸カルシウムに変化して、「結石」の原因になると言われています。
しかし、ほうれん草に含まれるシュウ酸は微量で、毎日1kg程度のほうれん草を食べ続けない限り問題はないとされています。メニューに一品加える程度では影響はないので、さほど心配する必要はないと言えます。
それでも気になるという人は、
- さっと軽く茹でる
- 小魚などと一緒に食べる
- チーズや乳製品と一緒に食べる
などの方法を取り入れることで、シュウ酸の影響を減らすことができます。これは、茹でることでシュウ酸がなくなったり、カルシウムが豊富な食べ物と一緒に食べることで、シュウ酸の結合を防いだりすることができるためです。
ほうれん草を油で炒める
βカロテンは、油に溶けやすい「脂溶性の栄養素」なので、油で炒めることでより栄養が摂取しやすくなります。3分間茹でたほうれん草は、10%程度のβカロテンが失われるのに対して、油で3分間炒めた調理法では、減少率を3%に抑えることができるそうです。
また、茹でる場合は、サラダ油を少量入れてから、さっと茹でるのが効率よく栄養を摂れる調理法です。
ほうれん草は、冬のほうが栄養価が高い
旬を気にすることなく、一年とおしてスーパーで買うことができるほうれん草ですが、「冬」の寒い時期のほうが栄養価が高いと言われています。
これは、冬の寒い時期に、ほうれん草が寒さに耐えるために栄養を蓄えることが理由だそうです。また、夏のほうれん草は、成長が早いぶん栄養を蓄える前に収穫してしまうので、冬に比べると栄養価が落ちるんだとか。
冬の野菜が、甘みが強かったり味が濃かったりすると言われるのは、これが理由なんだそうですよ。
まとめ
ほうれん草ダイエットは、置き換えダイエットとは違って、いつものメニューにほうれん草のレシピを加えるだけなので、食事制限などのストレスもなく、無理をせずに続けることができるダイエット法です。
リバウンドのない健康的なダイエットを成功させるには、摂取カロリーと消費カロリーのバランスや、栄養素のもつ効果を上手に活かしていくことポイントです。ぜひ、ほうれん草の痩せ効果を取り入れながら、失敗しないダイエットに取り組んでくださいね。