玄米はダイエット時の「主食」として強いミカタになってくれる食べ物です。白米のように精米しないことで、高い栄養価をそのまま得ることができるので、健康食として昔からよく食べられてきました。
しかし、玄米をダイエットに活用するのなら、何となく食べ続けていてはダメです。玄米の「炊き方」や「食べ方」などのポイントをきちんと押えておくことが大切になります。
今回は、玄米を食べながらダイエットする上で知っておきたい「効果」や「調理法」についてご紹介。玄米で効果的に痩せたいと考えているあなたに痩せるコツをお届けします。
玄米ダイエットの嬉しい効果
ダイエットをする時に頭を悩ませるのが、「カロリーコントロール」です。そのため、日本人の主食であるお米による摂取カロリーを抑えることが食事によるダイエットでは理想的な方法です。
しかし、その点でみると、玄米が白米よりも優れているというわけではありません。玄米と白米ではほとんどカロリーとしては違いがないからです。
では、なぜ玄米がダイエットに効果的な食べ物なのでしょうか?その理由には、5つの隠された効果にあるんです。
① 便秘解消の効果
玄米には、白米よりも7倍以上の食物繊維が含まれています。この食物繊維は、「不溶性食物繊維」と呼ばれるもので、胃や腸の中で水分を吸収することで大きく膨らんで、胃腸を活発にする作用があります。
大きく膨らんで便のカサが増して腸内が刺激されることで、ぜん動運動などの排便効果が高まって便秘が解消されるというわけです。さらに、腸が活動的になれば、消化のエネルギーも高まるので、代謝機能が向上することも期待できます。
便秘が続いてしまうと、余分な油が腸内にとどまったり、代謝機能が低下したりすることで、ダイエットの妨げになるので注意してくださいね。
② 中性脂肪を減らす効果
炭水化物(糖質)や脂質が多い食事をすると、「中性脂肪」が血液中に増加します。すると、血液がドロドロになって、「血行不良」を引き起こします。血行不良は代謝低下に繋がる原因なので、いかに血液をサラサラに保つかはダイエットにとってとても重要なんです。
そして、玄米には、この中性脂肪が血液中で増えることを防いで、血液をサラサラにしてくれる効果があります。その効果は、白米を食べたときよりも、より高い効果が得られるとのこと。
これは、玄米に含まれるビタミンB1が、血液中の糖質や脂質の分解・代謝をたすけて、効率的にエネルギーとして使えるように働くことが理由です。つまり、脂っこいおかずと一緒に玄米を食べるだけでも、肥満予防になるというわけです。
③ 満腹感で食べすぎ防止
玄米は、白米に比べて固く消化吸収もよくないので、「よく噛んで食べる」必要があります。そして、このよく噛むという行為は、食べながらダイエットをする上でとても重要なポイントなんです。
私たちの脳は、噛むことで刺激を受けて満腹感を感じます。そのため、玄米を食べることで必然的に噛む回数が増えて、満腹感が得られやすくなります。これは、食事をしても早くお腹いっぱいになるということなので、食べすぎやダイエット中の食事制限にとても役立ちます。
④ 血糖値を下げる効果
玄米には、血糖値を下げたり上昇を緩やかにしたりする作用があります。そのため、体脂肪の燃焼や脂肪蓄積の予防などダイエットにとって嬉しい効果が得られます。
血糖値が低くなると、グルカゴンというホルモンが分泌されて、褐色脂肪細胞を活性化しますが、その結果として、脂肪分解酵素と呼ばれる「リパーゼ」が生成されて、脂肪がエネルギーとして燃焼されやすくなるというわけです。
つまり、玄米は、「痩せやすく太りにくい」体づくりを助けてくれる食べ物ということですね。
⑤ むくみの改善効果
玄米の血流を良くしたり便秘を解消したりする働きには、「むくみ解消」の効果もあります。むくみは何となく太ってみえる原因になるもの。女性なら一度は悩んだことがあるはずです。
むくみは、体に溜まった老廃物や毒素が原因なので、血流改善や便秘解消によって体内の「いらないモノ」を外へとスムーズに排出することで解消できます。
さらに、玄米にはカリウムが多く含まれているので、余分な塩分を体外へ排出することにも役立ちます。塩分のとりすぎで起こるむくみ解消にも効果的というわけですね。
玄米ダイエットに最適な「炊き方」
白米や玄米の炊き方としては、「炊飯器」をつかって炊くのが一般的です。最近では、炊飯器に玄米コースのボタンがついてると思うので、基本的にはこれを使えばOKです。
- 水を吸った玄米を「やさしく」洗って、ザルなどに上げる
- 玄米を炊飯器に入れて、白米よりも「2割」ほど多めに水を入れる
- ひとつまみの塩を入れる
- 玄米コースで炊く
- 炊き上がったら、そのまま「15分」ほど蒸らす
玄米を洗うときは、表面の汚れを軽くとるイメージで「やさしく」洗うようにしてください。もしも、玄米コースのようなボタンがない炊飯器の場合は、いつも使っている普通のモードで炊いてOKです。
また、より玄米を美味しく食べれる方法としては、「土鍋」を使って炊くのがおすすめ。炊飯器のような手軽感はありませんが、もっちりとした食感になって「おこわ」のような粘りが出て、とても美味しくいただけるそうですよ。
発芽玄米にして食べるのもおすすめ!
発芽玄米は、玄米を水に浸けて発芽させた玄米のことです。普通の玄米に比べて、さらに栄養価が高まり、ダイエット効果もアップします。
ただ、発芽には時間がかかるので、余裕をもって行なってください。一般的に、発芽には「1~3日」かかると言われているので、事前にお水にしばらく浸けておく必要があります。目安としては、夏なら「24時間」、冬なら「72時間」くらい浸けておくのが良いようです。
玄米ダイエットの効果的な「食べ方」
玄米ダイエットの食べ方として、もっとも大切なのが「よく噛む」ことです。前述したとおり、咀嚼回数を増やすことで満腹中枢が刺激されて満腹感が得やすくなります。
もしも、玄米が苦手な人は、いきなり3食全部を切り替えるのではなくて、一日1食だけを玄米にしてもOKです。また、玄米と白米を混ぜて炊いて食べるのも良いと思います。白米と一緒に炊くことで、玄米独特の風味が緩和されて食べやすくなりますよ。
玄米の食べすぎに注意
玄米を食べる上での注意点としては、「食べすぎない」ことです。玄米にはフィチン酸という成分が含まれていて、体内毒素と結合して体外へ排出する働きがあります。いわゆるデトックス効果というもので、むくみ解消などに役立ちますが、摂取しすぎてしまうと、体に必要な鉄や亜鉛などの栄養素までも一緒に排出してしまうので要注意です。
基本的に、亜鉛や鉄をきちんと摂取していれば問題はありませんが、普段から貧血ぎみの人や妊婦の方などは、日常的に玄米を食べ続けるるのは控えたほうが良さそうです。
まとめ
玄米は、栄養豊富でダイエットに最適な食べ物です。そして、老化防止や美肌効果などの美容面からストレス解消に至るまで、女性にとって沢山の嬉しい効果が秘められています。
多少、食べるのに手間のかかる玄米ですが、これだけの効果があるわけですから、ぜひ普段の食生活の一部に取り入れてみてくださいね。