香味野菜として知られるセロリは、ダイエットにも最適な食べ物。栄養が豊富で低カロリーなうえに、便秘やむくみ、ストレスの解消などダイエットに嬉しい効果がたくさん秘められています。
セロリの独特な香りについては、人それぞれ好き嫌いがあると思いますが、もしもセロリが好きな人なら、積極的にダイエットに取り入れてみてください。
今回は、セロリを食べながらダイエットするための効果や上手な食べ方についてご紹介。痩せたい人だけでなく、「外食続きで塩分が気になる…、最近疲れがひどい…」なんて人にもおすすめの食材ですよ。
セロリダイエットの効果
セロリの瑞々しいシャキシャキした歯ごたえや、爽やかな香り、茎や葉に含まれる豊富な栄養には、食べながらダイエットを効果的に進めることができるメリットがいっぱいです。
① 低カロリーなのに食べごたえがある
セロリは、100gあたり「15kcal」ととても低カロリーな食材です。ご飯が100g(こども茶碗一杯分)あたり「168kcal」なので、そのカロリーの低さがわかるはず。
そのため、セロリは少々食べ過ぎてもカロリーオーバーを心配する必要がありませんし、何よりも満腹感を得やすく「食べ過ぎ防止」にもなる野菜なんです。
セロリは食物繊維が豊富なことで知られていますが、とくに不溶性食物繊維が多く含まれているので、「歯ごたえ・噛みごたえ」のある食感をもっています。そのため、食事の際に自然と噛む回数が増えることで満腹中枢が刺激され、少ない食事量でもお腹いっぱいになりやすい効果があります。
食事制限のダイエットでは、空腹感に悩まされることもしばしば。セロリならお腹いっぱい食べても、摂取カロリーをきちんと抑えることができるので、挫折することなくダイエットを続けることができます。
② 食物繊維で痩せ体質へ改善
食物繊維が豊富なセロリは、腸環境を正常化するのにも効果的です。不溶性食物繊維は、水分を吸収して膨れる特性があるので、腸内のカサを増やして腸のぜん動運動を活発化してくれます。これはつまり、ダイエットの大敵である便秘の解消に役立つということ。
また、溜まっていた便が排出されることで、腸内の環境がキレイになって腸の機能が向上します。内臓機能が活発に働くようになると、基礎代謝も自然と向上してくるので、普段どおりの生活をしているだけでも、「痩せやすい体質」になれます。
不溶性食物繊維は、腸内だけでなく胃の中でも水分を含んで膨れてくれるので、満腹感を得やすくなるメリットもあります。不溶性食物繊維を多く含む野菜を食べるときは、お水をしっかり飲んで水分補給するようにしましょう。
③ カリウムでむくみ解消
セロリには、「カリウム」が豊富です。カリウムには、体内に増えすぎたナトリウムのバランスを整えて、溜まった余分な水分を体外へと排出する効果があります。
そのため、塩分の摂り過ぎが原因となっている「むくみ」を解消するのに効果的な栄養素なんです。お仕事が忙しくて外食やインスタント食品に頼りがちの人は、カリウムを意識して摂るようにしてみてください。
ただし、むくみの原因は、塩分の摂り過ぎやカリウム不足だけではありませんので、ウォーキングなどの軽めの運動や入浴などで体を温めることで、正常な血液循環を促してあげることも大切です。
④ サラサラ血液で代謝力UP
セロリの独特な香り成分のひとつである「ピラジン」には、脂肪やタンパク質の分解・代謝を速やかに促す働きがあり、血中のコレステロールや中性脂肪を抑えて、血液をサラサラにしてくれる効果があります。
また、セロリの「フェノールカルボン酸」というポリフェノールには、強い抗酸化作用があって、悪玉コレステロールによる酸化を抑制して、血流の滞りや血管の老化を予防する働きがあります。
つまり、セロリには、血液をサラサラにして血流を改善する効果があるということです。血流が良好になると代謝力も高まるので、痩せやすく太りにくい体質づくりに繋がって、ダイエットにもプラスになります。
⑤ ダイエットに効果的なビタミンが豊富
セロリは、ビタミン類が豊富です。例えば、葉の部分に多く含まれる「ビタミンB群(ビタミンB1・B2)」には、脂質や糖質の代謝を助けて、余分な脂肪を体内に蓄積させない効果があります。
また、「ビタミンA(βカロテン)」や「ビタミンC」は、高い抗酸化作用があるので、血管を健康的に保つのに役立ちますし、美肌効果などのアンチエイジングにも効果的な栄養素です。
その他にも、血行促進効果をもつ「ビタミンE」も含まれているので、血流改善により冷え性の改善、代謝力や免疫力のUPにも役立ちます。
⑥ 香りでストレス解消
セロリの香り成分には、「アピイン」という配糖体フラボノイド(ポリフェノール)が含まれています。このアピインには、神経系統に働きかけることで、不安やイライラ、不眠症などの精神的ストレスを緩和する効果があるとされています。
ダイエット中はストレスが溜まりがちです。ストレスは、どか食いやリバウンドの原因になるだけでなく、ホルモンバランスを乱したり、血行不良を引き起こしたりして、代謝機能を低下させる場合があるので要注意です。
セロリダイエットのやり方&食べ方
セロリを食べながら効果的にダイエットをするなら、正しいやり方や食べ方をきちんと守ることが大切です。間違った方法で行なってしまうと、まったく効果が得られないこともあるので、ポイントをしっかり押えておきましょう。
① 新鮮なセロリを選ぶ
セロリは新鮮なものを選ぶことが大切です。美味しさや歯ごたえ、香りなどはもちろんですが、最大限にセロリの栄養成分を得るためにも必要なことです。
野菜は、収穫の直後から栄養の劣化が始まると言われていて、旬以外の時期に採れた野菜の場合は、旬の採れたて野菜に比べて、3割も栄養価が落ちるという話も。基本的にセロリの場合は、一年中流通しているので明確な旬の時期はありませんが、夏から秋は「長野産」、冬から春は「静岡産」が一般的です。
セロリを選ぶポイントとしては、葉が色鮮やかでハリがあり、茎の部分が肉厚でみずみずしいものを選ぶようにして、出来るだけ早く食べるようにしてください。
② セロリは加熱してもOK
野菜は加熱すると栄養が損なわれる場合がありますが、セロリの場合は、加熱しても栄養素が失われにくい野菜と言われています。日本ではセロリは生で食べることが多いかと思いますが、西洋では加熱してから食べられることも珍しくありません。
とくに、セロリの場合は、「焼きセロリ」にすることで、優れた抗酸化作用をもった「フェノールカルボン酸」が出てくるので、加熱してから食べるほうが栄養価が高まる場合も。また、加熱により、味に深みやコクも出るのでセロリが苦手な人でも食べやすくなります。
ただし、ビタミンCやビタミンB群などは、水溶性のビタミンなので、茹でると水に溶けだしてしまいます。茹で汁を捨てずに、スープなどにして頂くのが効果的です。
③ 茎だけじゃなく、葉も食べよう
セロリを食べるときに、葉を捨てている人もいると思います。でも、セロリの葉部分には、栄養がたっぷり含まれているので、サラダはもちろん、炒め物やスープにも積極的に使うようにしましょう。
例えば、血液をサラサラにする「ピラジン」は葉に多く含まれていますし、βカロテンは茎に比べて「約2倍」もの量です。また、ビタミンB群やビタミンC、ビタミンEなども葉の方が多く含まれているので、捨てるにはもったいなさ過ぎます。
まとめ
セロリは、豊富な栄養素だけでなく、香りでもダイエットをサポートしてくれる野菜です。加熱することでさらに効果が高まる面もあるので、生で食べるだけじゃない色んな調理法が楽しめるのも嬉しいところ。
セロリの一日の摂取量は、「2~4本」とちょっと多め。セロリスティックとして食べるだけでなく、煮込み料理やスープ、炒め物、フレッシュジュースなど色々と摂取方法を工夫しながら、痩せる野菜として食生活に取り入れてみてくださいね。